シニア犬と夏を過ごすために 獣医師が教える高齢犬ケアのコツ

2025/07/29

シニア犬と夏を過ごすために 獣医師が教える高齢犬ケアのコツ

夏はちょっぴりしんどい季節

年齢を重ねたワンちゃんにとって、夏はちょっぴりしんどい季節。
若いころには元気に走り回っていた子でも、シニア期になると暑さへの抵抗力がぐっと下がってしまいます。
「なんだか今年の夏はぐったりしてる気がする…」
「食欲が落ちてきたような…」
そんな変化に気づいたら、それはワンちゃんからの小さなサインかもしれません。
今回は、獣医師の視点からシニア犬と夏を快適に過ごすためのケアのヒントをご紹介します。

なぜ、シニア犬は夏に弱いの?

ワンちゃんはもともと、体温調節が苦手な動物ですが、年齢を重ねるとその機能がさらに低下します。

• 体力や筋力が落ちてバテやすい
• 心臓や呼吸器の働きが弱っている
• 関節に痛みがあると動くのも億劫になる

など、複数の要因が重なって“暑さに弱い体”になっていくのです。
だからこそ、「うちの子は他の犬より暑さに弱いかもしれない」という前提で、優しく見守ってあげることが大切です。

夏に見られるシニア犬の体調変化

シニア犬が暑さに影響されて起こしやすい体調の変化には、次のようなものがあります。

• 食欲が落ちる
• なんとなく動かない(暑さと関節痛の可能性)
• 水分摂取が減る → 軽度の脱水に
• 下痢や便秘になりやすい(消化力の低下)
• 呼吸が浅く速くなる/夜に寝つけない

これらのサインが出たときは、「暑さ+加齢+持病の影響」が関係しているかもしれません。

今日からできる!夏を快適にする老犬ケア

シニア犬にとって、ほんの小さな工夫が夏の過ごしやすさを左右します。
室温と空調管理
• エアコンで室温は25〜28℃を目安に
• 風が直接当たらないように寝床の位置を調整
• 扇風機やサーキュレーターで空気を循環させて

寝床・床の工夫
• 床が冷えすぎないようにタオルやクッションを敷く
• 通気性のよいベッドで体を優しく支えてあげる
• 滑りにくい床材で関節への負担を軽減

水分と食事
• ウェットフードやペット用スープで水分補給
• 食欲が落ちている時は少量ずつ、何回かに分けて

散歩と排泄ケア
• 散歩は早朝か日没後の涼しい時間帯に
• 外に行くのが難しい日は室内トイレやペットシーツの活用もOK

関節や筋肉のサポート
• 食器の高さを調整して踏ん張らなくても食べられるように
• 体調が良い日は軽いストレッチやマッサージで血流アップ

水分を多く含んだウェットフードをキープしておくと何かと便利でしょう。
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飼い主さんができる“見守り”のヒント

シニア犬との暮らしでは、「ちょっとした変化に気付く力」がとても大切です。
• ごはんの食べ方、飲み方
• 歩き方や立ち上がる様子
• 眠る時間や表情
小さな違和感が大きなサインに繋がることもあります。
「なんとなくいつもと違う」と感じたら、早めの受診がおすすめです。

夏も、大切な季節のひととき

暑さが続く夏は、シニア犬にとってちょっとした試練の季節。
でも、ちょっとした工夫や気づきで、「過ごしやすい夏」に変えることができます。
年を重ねるごとにワンちゃんとの時間は一層愛おしく感じられるもの。
今年の夏も、穏やかで健やかな日々を一緒に過ごしていきましょう。

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この記事を書いた人

獣医師 赤松愛

獣医師 赤松愛

獣医師
酪農学園大学卒業。今年で小動物臨床経験7年目。
現在は千葉県で犬猫、小動物の一般診療に従事しています。
猫とフェレットとクォッカが大好きです。

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