ワンちゃんの臭いが気になる?体臭の原因と対策【ペット相談室】

2022/09/08

ワンちゃんの臭いが気になる?体臭の原因と対策【ペット相談室】

ワンちゃんの体臭対策

こんにちは。
まだまだ厳しい暑さが続きますが、人もペットも熱中症に気を付けて過ごしていきたいですね。
今回は「獣医さんに質問!アイドラペット相談室」で頂いた、ワンちゃんの体臭対策についてお話ししていきます。

〈皮膚全体から臭う〉

ワンちゃんの皮膚全体から臭いがする場合は、皮膚病が隠れている可能性がありますので注意が必要です。

アトピーや食物アレルギーによる皮膚炎、膿皮症(皮膚の細菌感染症)、脂漏症(しろうしょう)によるマラセチア性皮膚炎などの病気が挙げられます。

脂漏症は皮脂が過剰に分泌され、皮脂を好むマラセチアというカビの一種が大量に繁殖することで皮膚炎を起こしますが、特にマラセチア性皮膚炎はひどくなると体臭が強くなり、皮膚がべたべたするので、体臭が気になって病院にかかる飼い主さんも多くいらっしゃいます。

★皮膚病に対する治療
・痒みがある:痒み止めの飲み薬
・細菌やマラセチア感染:抗生剤などの飲み薬
・シャンプー:消毒効果の強い薬用のものを高頻度で行う

〈目の周りが臭う〉

〈目の周りが臭う〉

目の周りが臭う場合、涙やけにより皮膚が常に濡れている状態になっていることが考えられます。ここに細菌感染が起こってしまうとさらに臭いが強くなります。
普段から涙やけが気になるワンちゃんは、こまめに涙やけで濡れた部分をコットンや専用のシートで清拭して皮膚を清潔に保ってあげてください。

涙やけの原因は逆さまつげや鼻涙管閉塞など様々です。適切な治療が必要になることもあるので気になるのであれば病院で相談してみてくださいね。

・口周りが臭う
歯肉炎や歯周病があると口臭が強くなったり、流涎が臭ったりするようになります。

ワンちゃんが毛繕いをすることで臭い流涎が体について体臭がきつくなるので、歯肉炎や歯周病がないか口の中のチェックが必要です。

歯肉炎や歯周病がある場合は、原因となる歯石の除去や抗生剤の飲み薬で治療します。

このように体臭といっても実は病気が隠れている場合もあり、治療することで体臭が改善されることもあるので、まずは体臭の原因がないか病院で診察してもらうことが大事だと考えられます。

体臭の原因になる病気が特にないなら、消臭効果のあるシャンプーでこまめに洗うなどの対策が必要かもしれません。

〈顔まわりが臭う〉

・耳が臭う
耳を痒がる、頭を振る、耳が臭うなどの症状があれば外耳炎になっている可能性が高いと考えられます。
外耳炎の原因は様々ですが、耳の中が蒸れやすい垂れ耳のワンちゃんや耳の穴が狭いワンちゃんで起こりやすい病気です。

★外耳炎に対する治療
外耳炎の原因になる細菌やマラセチアに対する抗生剤や抗真菌剤、抗炎症剤の入った点耳薬での治療が主になります。
また元々アレルギーを持っているワンちゃんは外耳炎になりやすい傾向にあるので、かゆみ止めの飲み薬も処方することがあります。

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この記事を書いた人

赤松愛

赤松愛

酪農学園大学卒業。
今年で小動物臨床経験7年目。
現在は千葉県で犬猫、小動物の一般診療に従事しています。
猫とフェレットとクォッカが大好きです。

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