避妊手術していないワンちゃんは注意!子宮蓄膿症を知っておこう

2023/01/24

避妊手術していないワンちゃんは注意!子宮蓄膿症を知っておこう

子宮蓄膿症

子宮蓄膿(ちくのう)症という病気は、子宮内膜の細菌感染により子宮の中に膿が貯まる病気です。

発情後の子宮内膜が厚くなった時に細菌感染を起こしやすいので、
この病気は発情出血が起きた1〜2ヶ月後になることが多く見られます。

高齢で長く交配を行っていない未避妊のワンちゃんで多発しますが、若い未避妊犬での発症例もないわけではありません。

主な症状

食欲がなくなり元気がなくなる以外に、お水をよく飲む、お腹が張る、嘔吐や下痢などの症状が出ることもあります。

子宮に膿がたまるので、陰部から膿が出ることもありますが、
膿が出ない場合もあるので超音波検査などで子宮の中の膿の貯留を確認する必要があります。

診断方法

診断方法

画像検査で子宮内の膿の貯留が確認できれば子宮蓄膿症の可能性が高くなります。
血液検査で炎症の数値を測定することで、重篤度を評価することができます。

治療方法

・外科治療
子宮蓄膿症は来院時にすでに重篤な場合が多く、最も推奨される治療は外科手術による卵巣・子宮摘出術となります。
診断後、すぐに手術を行うことが一般的です。

子宮内の膿の貯留が多く、陰部から排泄できずに子宮破裂を起こしてお腹の中に膿が漏れている症例では緊急手術が必要です。
こういった症例ではさらに予後が悪く救命率が下がります。

・内科治療
今後も繁殖の予定がある・高齢で麻酔のリスクが高い場合は内科治療を行うこともあります。
子宮からの膿の排泄を促す薬や抗菌薬を併用して治療を行います。

内科治療に反応して、症状が改善したとしても次の発情で再発することもあるので注意が必要です。



子宮蓄膿症を予防するには

子宮蓄膿症の発症を予防するには、なんといっても避妊手術をすることが大事です。

子宮蓄膿症になってからの外科手術だと、元気で健康な時に避妊手術をするよりも麻酔や手術による合併症のリスクも上がります。
繁殖の予定がなく避妊手術をしていないワンちゃんは、今から避妊手術を検討してみてもいいかもしれません。

かかりつけの病院で相談してみてくださいね。

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この記事を書いた人

赤松愛

赤松愛

酪農学園大学卒業。
今年で小動物臨床経験7年目。
現在は千葉県で犬猫、小動物の一般診療に従事しています。
猫とフェレットとクォッカが大好きです。

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