梅雨に気をつけたいペットの体調管理 カビやストレスに要注意

2023/05/23

梅雨に気をつけたいペットの体調管理 カビやストレスに要注意

気分が晴れない梅雨の時期

雨が続き、気分が晴れない梅雨の時期が始まりますね。

雨が降ると太陽を見る時間が少なくなりセロトニンの分泌量が減ってうつ気味になったり、
気圧が下がることで偏頭痛などの体調不良になったりする方もいるのではないでしょうか。

実はわんちゃんねこちゃんも同じように体調を崩すことが多くなります。
今回は特に梅雨の時期に多くなる体調不良について解説していきます。

リズムの変化に注意!ストレス性の病気たち

梅雨の時期に最も多いのはストレス由来の病気です。
雨や曇りの日が多くなるため日照時間が短くなり、ペットも体調を崩しやすくなります。

また、気圧の変化によっても免疫力が低下するので、
ヒトが風邪をひくのと同じような感覚で胃腸炎になることがあります。

ネコちゃんは膀胱炎になってしまったり、ヘルペスウイルスなどの感染歴がある子は結膜炎や鼻炎、
口内炎などが再度出てきたりしてしまう場合があるのです。

ストレスによる病気については以前
【お正月はストレス!?ペットのストレス病】という記事で解説しています。
ちょっとした症状であれば様子見でも大丈夫ですが、2〜3日続く場合には動物病院に相談してみましょう。

薬を飲んだほうが治りが早いこともありますが、ちょっとした症状かなと思っていたら実は別の病気が隠れていた、という可能性もあります。
梅雨は体調を崩しやすい季節ですので、微妙な体調の変化にも注意を払ってあげましょう。

デリケートな子は外耳炎・皮膚炎に注意

デリケートな子は外耳炎・皮膚炎に注意

梅雨から夏にかけては空気中の湿度が上昇しやすい季節。

垂れ耳の子や耳の穴の中に毛が生えている子は、特に汚れが耳の外に出にくいため、
湿気の影響を強く受けて外耳炎になってしまうことがあります。

痒みが強くなってくると、眠るときに痒みが気になってしまい、
睡眠時にゆっくり休むことができなくなるなんてことも。

お家で定期的に耳をめくってみて、赤みが強くなっていないか、
赤茶色の耳垢が多くでていないかどうかなどの異常を、いち早く見つけてあげることが必要になってきます。

ブラッシングやトリミングで健康状態を把握

ブラッシングやトリミングで健康状態を把握

毛足が長い子は皮膚の表面が見えにくく、皮膚の変化が捉えにくい傾向にあります。

ワンちゃんだけでなく、ネコちゃんにも自宅でのブラッシングをしっかりと行い、
フケの量が増えていないか、赤みや湿疹が出てきていないかをチェックしてあげましょう。

雨が続くと外に出る機会も減っていくため、定期的なトリミングをしている家庭でもブラッシングを少しお休みすることがあると思います。
皮膚の状態が問題なければお休みしても大丈夫ですが、
1ヶ月に1回程度の適切な頻度でシャンプーをしてあげれば、皮膚をいい状態に保てるでしょう。

トリミングサロンのトリマーさんは微妙な変化に気がついてくれる事があります。
耳の状態だけでなく、毛質や皮膚の状態などもシャンプーの際に気づいてくれやすいです。
気にはなるけど、わざわざ病院に行くほどでもない。というような症状もあると思います。
そんな時は定期的に通っているトリミングサロンで相談してみてもいいでしょう。
もちろん、検診がてら動物病院で相談するのも問題ありません。

梅雨は痛みやすい季節。水の鮮度にも注意

梅雨は痛みやすい季節。水の鮮度にも注意

梅雨から夏にかけてはカビや細菌にも注意しなければいけません。

カビは気温が25℃前後でもっとも発生しやすいといわれています。
免疫力の低下については先述の皮膚症状と関連して皮膚糸状菌症というカビの病気もあります。

この病気はヒトにも感染する可能性のある「人獣共通感染症」で、
小さい子どもやお年寄りなどは感染しやすく、腕の内側や皮膚の薄いところに赤い円形状のカサカサができます。
ワンちゃん、ネコちゃんの場合には脱毛も一緒に出てきます。

飲水用のお皿も気をつけましょう。

細菌が増えてしまうと胃腸炎や場合によっては肺炎の原因にもなってしまいます。
1日2回以上、可能であれば4回程度は水交換を行い、そのときには必ずお皿をきれいに洗ってあげてください。
ぬめりが出てくるようならば水交換の頻度が少ない可能性があります。
免疫力が落ちる時期でもあるのでなお一層注意しましょう。


今回はこれからの梅雨時期に気をつけるべきことについてまとめてみました。
気分が落ち込みやすい時期ですが、天気に負けずに健康ライフを維持していきたいですね。

狂犬病ワクチンやフィラリア予防も始まっているので健康診断と合わせて病院に行って体調チェックをするのもおすすめですよ。

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この記事を書いた人

塩田純一郎

塩田純一郎

首都圏で5年間犬猫を中心とした診療に携わりました。
その後は病気のメカニズムや細胞たちの反応、薬の作用について勉強しています。
日常の身近な疑問や病気のメカニズムについて、わかりやすくお話しできればいいなと思っています。
よろしくお願いします。

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