飼い犬に狂犬病のワクチンが義務化されているワケ
2024/05/02
狂犬病とは?
狂犬病とは、狂犬病ウイルスを保有する犬や猫、
コウモリなどの野生動物に咬まれたり、引っ掻かれたりしてできた傷口からの侵入などによって感染する病気です。
世界保健機関(WHO)によると、
全世界で毎年3万5000〜5万人ほどが狂犬病によって死亡している致死率の高い恐ろしいウイルスです。
感染から発症までの期間は長く、一般的には1〜2カ月とされていますが、
長いと8ヶ月ほど時間がかかることもあります。
発症すると発熱やダルさから始まり、興奮、錯乱、幻覚、攻撃性、
恐水発作などの脳障害から昏睡状態になり最終的に死に至ります。
狂犬病は一度発症すると致死率はほぼ100%だとされています。
日本での狂犬病発生状況
日本では厳重な検疫や飼い犬の狂犬病ワクチン接種などにより、
国内での犬による狂犬病の発生は1957年以降はなく、
海外で野犬に噛まれて発症した日本人の症例が1970年に1例あるのみです。
検疫のおかげで狂犬病を持つ危険性のある動物は国内に入ってくることはないので、
日本の犬が狂犬病に感染するリスクはかなり低くなっています。
また、日本では飼い犬の行政への登録と年に1回の狂犬病ワクチン接種が義務付けられており、
犬に噛まれたとしても感染していない可能性が高いと考えられます。
ただ、海外では狂犬病により人や動物が亡くなっているのが現状です。
日本は世界中から人や動物、物資を輸入しているので狂犬病が発生する可能性はゼロではありません。
今後も人と動物が安心して暮らせる狂犬病清浄国でいるためにも、
行政への登録と毎年の狂犬病ワクチン接種を受けさせてくださいね。
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