「最期まで面倒を見る」迷子のワンちゃんを保護して見えた現実
2021.11.23

犬と猫と暮らす我が家に、まさかの展開が
我が家では4年前から非常に頑固で飼育しづらい(笑)レークランドテリアを飼い始め、さらに、2年前の秋からは隣の駐車場で保護した猫も一緒に暮らしています。
犬と猫に囲まれて幸せそうに見えるかもしれませんが…どちらも気が強くて、毎日バトルを繰り返しています。
10月19日火曜日、そんな我が家にまさかの展開が巻き起こりました!!
中3の長男が迷い犬を保護してきた
家庭では猛犬と、気ままな猫と距離を置いている中3の長男が下校途中に迷い犬を発見。
普段、ペットに無関心の長男がここでまさかの行動を取りました。
迷い犬の首輪に紐を括り付け自宅の庭に連れてきて、ドッグフードをあげていたのです。
天使のような行動!まるで優等生!!
その後、友達と一緒に迷い犬を散歩していたところ、(長男と話し合った上で)近所の奥様が警察に通報。
飼い主が見つかるまで、千葉県動物愛護センターに預けられる事になりました。
※ちなみにこの時、私は横浜に出張していた為、迷い犬の姿を見ていませんでした。
飼い主が見つからなかったら…
翌日の10月20日水曜日、千葉県動物愛護センターのホームページを観たところ、保護した迷い犬は中型の雑種でオスのワンちゃんであることが判明。
そして、収容期限は10月28日木曜日まで。
わずか9日間で、元の飼い主さんが名乗り出るのか?
それとも、新たな飼い主が見つかるのか?
はたまた、一時保護した責任をとって、我が家が迎えるべきなのか?
受け入れ先がなかった場合、あのワンちゃんはどうなってしまうのか?
千葉県動物愛護センターのホームページには、「千葉県で唯一、致死処分をしている施設」という文字が…。
令和2年度は犬116頭、猫439頭が悲しい運命に遭っていました。
ここから、私の不眠は始まりました。
ただでさえ、犬と猫が暴れて回っている環境なのに…もう一頭飼育出来るのか?
仮に迎え入れるとしても、我が家のレークランドテリアは女の子。
男の子の迷い犬を迎え入れるためには手術が必要となります。
残された時間は僅か。
家族で話し合いました。
カミさんと小6の次男は動物が大好きなので、「迎え入れたい」でブレず。
そして、中3の長男も自ら保護した大人しい迷い犬に情が移ったようで、
「元の飼い主さんが現れるまで、我が家で保護したい」との事。
「迷い犬を発見したエリアの周辺を毎日散歩しながら、元の飼い主さんを探す」という事も約束しました。
長男の覚悟に私も腹を決め、収容期限の前日、10月27日水曜日に千葉県動物愛護センターにメールで連絡。
悲しい結末を避けるために、一時預かりをしたい意思を表明しつつも、
「収容期限を過ぎたら、ワンちゃんはどうなってしまうのか?」
「元の飼い主さんや、迎え入れる人は現れたのか?」
私が抱えている疑問についても、問い合わせたのです。
最後の1日に起きた奇跡
迷い犬の収容期限となった10月28日木曜日、私のスマートフォンに見慣れない電話番号から着信が!
千葉県動物愛護センターの方でした。
「先程、飼い主さんがいらっしゃって、ワンちゃんをご自宅に連れて帰りました」と。
収容期限の最後の1日に、奇跡が起きたのです。
電話で確認したところ、収容期限を過ぎたら即、致死処分という事はまずないそうで、「処分頭数」を減らすために、「犬と猫の出会いの場」をホームページ上に設けたり、新しい飼い主を探す活動をされたりしているそうです。
また、迷い犬の飼い主さんには「飼い方を改めるよう」指導・注意をしたとの事。
ちなみに、飼い主さんから我が家に何の連絡もないのは残念でした。
不眠症になる程、こちらは真剣に検討したのに…。
でも、中3の長男の心の成長を感じる事ができたのは収穫でした。
動物を飼ったら、最期まで面倒をみる

最後に、迷い犬や迷い猫を減らすために、千葉県動物愛護センターでは次のように
呼びかけています。
「動物を飼ったら、最期まで面倒をみる」
「犬・猫には不妊去勢手術をする」
「動物を捨てたり、いじめたりしない」
「犬の放し飼いをしない」「猫は室内で飼養する」
環境省のデータによりますと、殺処分された犬猫の数は平成17年度には40万頭近くいたそうですが、令和元年度には3万2743頭まで減少しているそうです。
ただ未だに、3万頭を超えるワンちゃんや猫ちゃんの尊い命が、我々人間の無責任な行動によって、失われているのです。
この事は決して忘れてはいけないと僕は思います。
(参考資料)
犬・猫の致死処分の現状
https://www.pref.chiba.lg.jp/aigo/toukeidata/doubutsuaigo/chishishobun.html
統計資料 「犬・猫の引取り及び負傷動物等の収容並びに処分の状況」
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/statistics/dog-cat.html
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この記事を書いた人

小谷亮介
1976年生まれ。放送作家。
5歳の時から40年以上、犬と暮らす自称「愛犬家」。
令和元年の秋に千葉などを襲った台風の前日に次男が子猫を拾い、現在は犬と猫(仲悪い!)との生活を送る。
放送作家としてはTBSラジオ「伊集院光とらじおと」、ニッポン放送「飯田浩司のOK!Cozy up!」などを担当。
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