ペットの命を守る防災の備え 飼育する責任は飼い主にあり

2026/02/03

ペットの命を守る防災の備え 飼育する責任は飼い主にあり

「備えあれば憂いなし」ペット防災の備え

2024年の能登半島地震以降も、日本では日向灘や青森県東北沖、そして鳥取島根など、大きな地震が頻発しています。震災はいつ、あなたのお住まいの地域に発生するか分かりません。

そんな時、家族同然の愛するペットの命を守る事が出来るのか?犬と猫と暮らす我が家にとって、そこは大きな使命でもあります。そこで、前回に引き続き、「ペットの命を守る防災の備え」を特集。

国家資格の「正看護師」さんでありながら、動物取扱業の資格をお持ちで、22年前からペット防災や被災地でのボランティア活動な度もされている「BOW・WAN(ぼう・わん)ボランティア(https://bowwan237.1net.jp/129020.html)」(横須賀市)の渡辺智子(わたなべ・ともこ)さんにお話を伺いました。

ペットのしつけと健康管理

避難先でのトラブル防止や他者に迷惑をかけないためにも基本的なしつけをしておきましょう。ペット自身のストレスを軽減することにも繋がります。

●犬の場合
※「待て」「おいで」「お座り」「伏せ」など基本的なしつけをする
※ケージの中に入ることを嫌がらずに、日頃から慣らしておく
※不必要に吠えないようにする
※人や他の動物を怖がったり、攻撃的になったりしないよう慣らしておく
※狂犬病予防接種(義務)に加え各種ワクチンを接種する
※犬フィラリアやノミ・ダニなどの寄生虫を予防、駆除する
※シャンプーやトリミングにより身体を清潔に保つ
※不妊去勢措置を行う

●猫の場合
※ケージなどの中に入ることを嫌がらずに、日頃から慣らしておく
※人や他の動物を怖がらないように慣らしておく
※各種ワクチンを接種する
※ノミ・ダニなどの寄生虫を予防、駆除する
※不妊去勢措置を行う
※室内飼いの飼育に努める。(神奈川県条例では室内飼育を推奨)
(渡辺智子さん)

ペットを守るための防災用品

ペットを守るための防災用品

ペットの保育手帳や、抜け毛対策でペットの洋服なども必要ですが、環境省や、他のペット防災などの冊子には細かく記載されているのでそれを参照して下さい。
正看護師の立場から私が特にお伝えしたいのが「オキシドール」。消毒液です。これは破傷風菌に効く。100%ではないが実際、熊本地震、西日本豪雨で破傷風が出ています。

土中に居る破傷風菌はけがをした傷から侵入するため、けがをしたらまず流水で流し、オキシドールをつける。それからいつも使用している薬品を使用する。

そして整腸剤として「ビオフェルミン粉末」整腸剤。これも人間、犬猫に使用できます。

人間もそうですが、ペットは特に環境が変わると食欲がなくなります。食べなくなっても餌を全部変えないこと。

犬はほとんど嗅覚で食事を選択するので、少し匂いの強い魚、ささみ、チーズ、レバーなどのドライなふりかけを用意しておくとよいです。そして犬も猫もレトルトの食品も入れておきましょう。缶詰類はゴミの問題が出てきますので、パウチ類の方がゴミの処理が簡単です。(渡辺智子さん)

飼い主の方の心構えは?

行政を頼りにしても、災害時の避難は人間が優先になります。そのため、災害時の混乱の中では、ペットと離ればなれになってしまう事も。
迷子になったペットを探す時や保護された時に必要となるのが飼い主を識別できる情報です。大切なペットのために、飼い主の明示を徹底しましょう。

その他にもペットの写真を貼った、健康管理手帳を作成しておきましょう。

そして、飼い主として、もしもの時のシミュレーションも大切です。例えば、自分の避難所がペット受け入れができるのかを知る事。できるのであれば、「発災時どこに集まるのか」、「どのようにして管理するのか」をいつものお散歩仲間などで「飼い主の会」を立ち上げ、避難所運営委員、また防災委員の方々と一緒に話し合う時間を持ち、年に1回の防災訓練など一緒に活動を行う事。

ペットは家族と皆さんは口にしますが、「飼育する責任は飼い主さん」なのです。
人がどうにかしてくれる、誰かがどうにかしてくれるはありません。

避難には在宅避難、避難所での避難などがあります。避難の中にはテント泊、車中泊もあります。

ただ私は色々見て来てテント泊、車中泊はお勧めしません。人に預けることでお互いストレスがかかることも見てきました。今、病気を抱えていたり、介護が必要な犬猫は事前に動物病院としっかり話し合うことをお勧めします。

ただ、実際は病院も被災します。自分たちでどうしたらよいかをしっかり各自治会で話し合いましょう。(渡辺智子さん)

「BOW・WAN(ぼう・わん)ボランティア」(横須賀市)の渡辺智子さんに2回に亘ってお話を伺いましたが、避難所で生活する事も想定して、ペットに対してドライな人の基準に合わせられるように、しつけや準備をしておく事。

また、避難先での同行が厳しいペット(大型の動物、専用の飼育設備が必要な動物、危険な動物)などは、飼い主の使命として、一時預け先なども確保することも大切なのかもしれません。

様々な想定・準備は「不要」になったとしても、備える事が「安心」に繋がります。どうか愛するペットの為に、命を守る防災の備え、今から始めてみてはいかがでしょうか?

放送作家・小谷亮介

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この記事を書いた人

小谷亮介

小谷亮介

1976年生まれ。放送作家。
5歳の時から40年以上、犬と暮らす自称「愛犬家」。
令和元年の秋に千葉などを襲った台風の前日に次男が子猫を拾い、現在は犬と猫(仲悪い!)との生活を送る。
放送作家としてはTBSラジオ「伊集院光とらじおと」、ニッポン放送「飯田浩司のOK!Cozy up!」などを担当。

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