犬の認知症に希望の兆し ミカンの皮の成分が緩和効果に着目
2026/03/17
犬の認知症 ミカンの皮の成分が緩和
高齢の犬に見られる認知症が、ミカンの皮に含まれる成分によって症状の緩和につながる可能性があると、北里大学獣医学部と民間企業の研究チームが発表しました。人間のアルツハイマー病に似た行動変化を示す「犬の認知機能低下症候群(CCD)」は、夜鳴きや徘徊、生活リズムの乱れなど、飼い主との生活にも大きな影響を与える問題として注目されています。
この発見のきっかけとなったのは、和歌山県内で飼われていた柴犬でした。ある時から一晩中夜鳴きをしたり、家の中で排便をしたり、反時計回りに回る行動も見られるようになったといいます。
愛犬のこうした行動を見た飼い主の小林英司さんは認知症を疑い、まずは夜鳴きの原因を探ろうと関連する論文に目を通しました。小林さんは、東京慈恵会医科大学で特任教授などを務める研究者で、24年にイグ・ノーベル賞生理学賞も受賞している人物です。
多くの論文を調べる中で、小林さんは、ポリフェノールの一種であるフラボノイド成分「ヘスペリジン」と「ノビレチン」が、認知症を持つラットやマウスの行動改善に関わったとする研究データに注目しました。
論文によると、この2つの成分はミカンの皮に多く含まれていることが分かっており、ミカンの名産地である和歌山県という環境も生かして、愛犬に少しずつ与えたところ、数日後に症状が落ち着いたといいます。
食品由来のヘルスケアとして注目
犬の高齢化が進むと、認知機能が低下する可能性があり、大きな課題となっています。飼い主と過ごす時間が増える一方で、認知症による飼い主の負担や不安も深刻化しており、改善策の検討が求められています。
ミカンの皮は本来、廃棄されることが多いですが、健康機能を持つ素材として再評価が進んでいます。今回の成果は、従来の薬理学的なアプローチとは異なる、食品由来のヘルスケアという新たな視点を提示するものとして注目されそうです。
研究チームはこの知見を基に、今後、機能性ドッグフードとしての製品化の可能性を探る方針。今後のさらなる研究によって、ペットの生活の質がより高められることが期待されます。
認知症は人間だけでなく犬にとっても大きな課題。今後さらなる研究が進んで前向きな方向に進むことを期待したいですね。
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この記事を書いた人
大竹将義
1983年生まれ。放送作家。
小学生の時、魚屋さんから犬を譲り受けて暮らしていた元愛犬家。
名刺には、依頼主への忠誠を誓うという意味から、お腹を見せて寝転がるボストンテリアのイラストを使用。
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