梅雨や真夏に多いホットスポット(急性湿性湿疹)を予防しよう

2022/07/07

梅雨や真夏に多いホットスポット(急性湿性湿疹)を予防しよう

じめじめ季節は要注意!

関東も梅雨明けし、いよいよ本格的な夏がやってきますね。
私たち人間だけでなく、ワンちゃんにとっても真夏は過ごしにくい季節。
その理由は皮膚病が真夏に悪くなることに関連しています。

今回は真夏の暑くてじめじめした時期に起きやすいワンちゃんのホットスポットと呼ばれる皮膚病についてお話していきます。

ホットスポットとは

ホットスポットは別名、急性湿性湿疹と言われており、ワンちゃんの皮膚に短時間で急速に炎症を起こす皮膚病です。

〈原因〉
梅雨や真夏などの高温多湿な時期に発症することが多く、短毛より長毛で被毛が密なワンちゃんの方がなりやすいことが知られており、暑くてじめじめした皮膚環境で細菌感染が急激に起こることが原因の1つとされています。
皮膚の免疫が低下しているようなアレルギーのワンちゃんもかかりやすいので注意が必要です。

〈症状〉
炎症を起こした患部から膿や漿液(しょうえき)がにじんでジュクジュクした見た目になります。
痒みと痛みが強いため、ワンちゃん自身が患部を搔きむしる、舐め壊すなどして症状が急速に悪化してから飼い主さんが気付いて病院を受診することも多いので、ワンちゃんが異常に痒がっている場合はすぐに痒みの原因を見つけてあげてください。

〈ホットスポットの予防法〉

〈ホットスポットの予防法〉

ポイントは皮膚を清潔で蒸れない状態にすることです。
・長毛のワンちゃんであれば梅雨や真夏はサマーカットをする。
・定期的にシャンプーをする。
・シャンプーの後は必ずしっかり乾かす。
・雨に濡れた後も同様に乾かす。
・アトピー性皮膚炎の場合は痒みの治療をする。

予防できることもたくさんあるので、ホットスポットにかかったことのあるワンちゃんや、なりやすいワンちゃんの飼い主さんは上記のことを是非試してみてくださいね。

〈治療法〉

・毛刈り
ホットスポットは高温多湿を好む細菌感染が原因なので、患部と周辺を毛刈りして蒸れないようにします。

・シャンプーや消毒
患部を清潔に保つために薬用のシャンプーで洗浄したり、シャンプーが難しいワンちゃんは患部を
消毒したりします。

・抗生剤
飲み薬や塗り薬の抗生剤を使って細菌感染を抑えます。

・抗炎症剤
痒みが強い場合は飲み薬や塗り薬を使って炎症を抑える場合があります。

・患部の保護
ワンちゃんが患部を気にして掻いたり舐めたりしないようにエリザベスカラーを着用することもあります。
治療によって通常数日から1週間で皮膚の改善が見られます。

病気 獣医師 タメになる いぬ

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この記事を書いた人

赤松愛

赤松愛

酪農学園大学卒業。
今年で小動物臨床経験7年目。
現在は千葉県で犬猫、小動物の一般診療に従事しています。
猫とフェレットとクォッカが大好きです。

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