季節の変わり目に要注意!「猫のおしっこが出ない」はすぐ病院に
2021/09/21
気温が下がる季節に来院が増えるある病気
こんにちは。
まだ暑さが残る9月ですが、秋になるにつれて少しずつ気温が下がっていき、過ごしやすい気候になってきますよね。
そんな気温が下がる季節に来院が増える病気が、猫の尿道閉塞などのおしっこの問題です。
尿道閉塞はそのままにしておくと急性腎不全になり亡くなってしまうこともある怖い病気でもあります。
今回は猫の尿道閉塞を含めた下部尿路疾患について綴っていきます。
猫の下部尿路疾患とは?
下部尿路疾患とは、猫の膀胱や尿道に異常がある際に血尿や頻尿、排尿障害などを起こす疾患をまとめて表しているもので、その原因は感染性や尿路結石、尿路腫瘍など様々。
原因が特定できない特発性膀胱炎と呼ばれるものもあります。
下部尿路疾患になると、何回もトイレに行くような頻尿、トイレに入ってなかなか出て来ない排尿時間の延長、トイレ以外での排尿、血尿など症状は多岐にわたります。
猫の尿道閉塞
尿道閉塞は下部尿路疾患の1つで、尿道が狭い雄の猫に多い病気です。
尿道に尿結晶の塊や結石、血の塊などが詰まることでおしっこが出なくなってしまいます。
おしっこが出ないため何度もトイレに行ったり、不快感で陰部を気にして舐めたりすることがあります。
おしっこが完全に出なくなってから24時間以上経つと、急性腎不全になって、元気がなくなる、食欲がない、吐き気などの症状が出ることもあり、さらに進行するとショック状態などの危険な状況になりかねません。
おしっこが出なくなって時間が経過している場合は緊急的な処置が必要になることも多く、カテーテルで尿道閉塞の解除を行い、急性腎不全になっている場合にはなるべく早く点滴治療をはじめる必要があります。
また尿道閉塞の原因によって、尿道閉塞解除した後の治療法は様々です。
猫の飲水量と尿道閉塞の関連
猫の尿道閉塞の原因は様々ですが、膀胱炎や尿結晶の析出が起こる原因の1つとして飲水量の低下があげられます。
猫の1日の飲水量は体重あたり約50〜60mlで、飲水量は季節によって多少前後しますが、夏場は喉が乾くため多くなる傾向があり、秋になって涼しくなってくると飲水量が落ち着く傾向があります。
夏から秋にかけての季節の変わり目で飲水量が低下し、おしっこの回数や量が少なくなることで膀胱炎を発症したり、尿結晶の析出が増えることで血の塊や炎症産物、尿結晶が詰まって尿道閉塞になる猫が多いのです。
おしっこは詰まらずに出ていても血尿や頻尿などの膀胱炎の症状が出ることもあります。
猫にたくさん水を飲んでもらうためには
猫の飲水量を増やすためには、飲み水を切らさないようにする、水の器の置く場所を増やし、猫の気が向いたときにいつでも飲めるようにしてあげる、などはすぐにできる工夫でしょうか。
それでも水を飲みたがらない猫にはウェットフードをあげると、1日の水分摂取量が増えるのでお勧めです。
尿道閉塞を予防するための食事ですが、ミネラルバランスに配慮して、結晶をできにくくしたものや、ストレスを軽減する成分が入っている療法食などが各ペットフードメーカーから販売されています。
尿道閉塞の原因によって適応が変わってくるので、かかりつけの先生に相談してみてください。
尿道閉塞やその他の下部尿路疾患は原因が様々なので、病院での診断が必要になってきます。
特に尿道閉塞は上記のように危険な状態になることも多いため注意が必要です。
「おしっこが出ていないようだから、少し様子を見て明日病院に行ってみよう」ではなく、なるべく早く病院にかかるようにしてください。
また、飼っている猫が「1日何回くらい尿をしているか、水を飲む回数はどのくらいか」などを観察しておくと、何か異常があった際に気付くのが早いので、少しでもいいので意識してみてくださいね。
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