愛犬の尿一滴でがん検査が可能に!九大発のベンチャー企業が開発
2023/04/27
犬の死亡原因の1位は「がん」
家族の一員である愛犬と、1日でも長く過ごしたいというのは飼い主共通の想い。
愛犬の健康には飼い主のみなさんの誰もが気を使っているのではないしょうか。
アニコム家庭どうぶつ白書2021によると、犬の死亡原因の1位は「がん」。
人間と同じく早期発見が治療のカギとなりますが、
飼い主が異変に気づく頃には病状が進行していることもあるといいます。
そうした中、九州大学大学院発のベンチャー企業「HIROTSUバイオサイエンス」が
犬の尿一滴からがんを検査できるようになったと発表しました。
嗅覚にすぐれた線虫と呼ばれる生き物に人の尿のニオイを嗅がせてがんを見つける技術を応用したもので、
新たな犬のがん検査キットとして注目されています。
一滴の尿でがんを検査
HIROTSUバイオサイエンスによると、がんで死んでしまう犬は多いものの、
犬は痛みなどの不調をうったえることができず、飼い主が気づくのが遅れるケースが多くあるそうです。
毎日触れ合っている愛犬であっても、病気のサインを見つけてあげるのは難しいんですね。
この検査キットを使うと、わずか一滴の尿でリンパ腫や乳腺がん皮膚がんをはじめ、
全身のがんリスクを調べることができるとのこと。
これまでペット用のがん検査キットで簡易的なものはなかったため、画期的な医療サービスになります。
検査キットの名前は「N-NOSEわんちゃん」。価格は定期検査で1万6800円、1回のお試しは1万9800円。
一般的な動物のCT検査は約55,000円、MRI検査は約85,000円とのことですので、検査費用を抑えることができそうです。
がんの早期発見を可能にした線虫の研究
HIROTSUバイオサイエンスは、線虫の嗅覚解析技術の研究を25年以上続けてきた企業。
これまでの研究結果は、国際的な総合科学紙「Nature」や「Science」などに取り上げられています。
検査キットの使い方も簡単。
自宅のトイレトレーに採尿シートを敷いて、スポイトで尿を採取。
または採尿カップへ愛犬に尿を出してもらうだけ。
万が一、検査で高いリスクが判定された場合でも、アフターサービスは万全。
獣医師や提携する動物病院をすぐに案内してくれるそうです。
尿を採取するだけでがん検査が行えるため、麻酔など愛犬への負荷がないのも嬉しいところですよね。
猫用の検査キットも開発中
猫派のみなさんもご安心ください。猫用のN-NOSEも現在開発中です。
線虫は猫のがんリスクの判定も可能ですが、
犬に比べて猫の採尿が難しいため、その点を現在確立している最中とのこと。
線虫を使ったがんの早期発見は人間用が先に確立されていますのでペットと一緒に検査して、お互い長生きしたいものですね。
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この記事を書いた人
大竹将義
1983年生まれ。放送作家。
小学生の時、魚屋さんから犬を譲り受けて暮らしていた元愛犬家。
名刺には、依頼主への忠誠を誓うという意味から、お腹を見せて寝転がるボストンテリアのイラストを使用。
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