おうちのワンちゃんは大丈夫?夏に多い犬の外耳炎

2023/08/24

おうちのワンちゃんは大丈夫?夏に多い犬の外耳炎

外耳炎について

■外耳炎とは
耳の外側~鼓膜までを外耳道といい、その外耳道に起こる炎症を外耳炎と呼びます。

■外耳炎の症状
・耳を痒がる
・頭を振る
・耳が臭う
・耳垢が多い

■外耳炎の原因

感染

・耳ダニ
・細菌
・マラセチア

物理的な閉塞や刺激
・異物
・腫瘍

アレルギーや体質で外耳炎を起こしやすい子もいます。
耳の中の温度や湿度が上がることで外耳炎を引き起こすこともあり、夏になると耳のトラブルでの動物病院受診は増加します。
トリミングやシャンプーで耳の中に水が入りこんでしまい、数日後に外耳炎を起こして来院されるケースもよく見られます。

外耳炎になりやすい犬種

外耳炎になりやすい犬種

・垂れ耳の犬全般
垂れ耳の犬種は特に耳道内の熱や湿気が籠るので季節問わず外耳炎を起こす場合もあります。

・トイプードル
耳の中の毛が多いことが原因で外耳炎になりやすいと言われています。

・パグ、フレンチ・ブルドッグ、チワワ
耳の穴が元々せまく、外耳炎の好発犬種です。

外耳炎の診断~予防まで

外耳炎の診断~予防まで

〈外耳炎の診断〉

・耳道の診察

耳道に炎症や異物、腫瘍がないか、耳ダニの感染がないかの確認

・耳垢の検査
耳垢を採取し、顕微鏡による耳ダニ、細菌、マラセチア感染の有無の確認

〈外耳炎の治療〉
・耳ダニ感染

耳垢の除去、耳道の洗浄
耳ダニに効果のある駆虫薬の投与

・細菌やマラセチア感染
耳垢の除去、耳道の洗浄
抗生剤や抗真菌剤の入った点耳薬の使用

・腫瘍や異物
基本的には全身麻酔下でオトスコープという機械を使用して異物や腫瘍の除去を行います。
腫瘍が切除しきれない場合には耳道ごと切除する手術が必要になることもあります。

原因が何であれ炎症がひどい場合はステロイドの全身投与や点耳薬を併用します。

〈外耳炎の予防〉

・室内の温度や湿度の管理

前述した通り、耳道の温度や湿度が上がることで外耳炎は起こりやすくなります。
外耳炎を起こしやすい犬種や垂れ耳のワンちゃんの飼育をされている飼い主さんは室内の温度や湿度に気をつけてみてください。

・定期的な耳洗浄
外耳道を衛生的に保つことで外耳炎になりにくくなることがあります。専用のイヤークリーナーを使用して耳洗浄を行ってください。
綿棒での耳掃除は耳の中の壁を傷つけ、感染の原因になるので避けた方がいいでしょう。

夏に多い外耳炎、おうちのワンちゃんに心当たりはないでしょうか?

外耳炎は慢性化すると治療が難航することもあります。
外耳炎かも?という心当たりがあったら早めにかかりつけの動物病院へ行ってくださいね。


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この記事を書いた人

赤松愛

赤松愛

酪農学園大学卒業。
今年で小動物臨床経験7年目。
現在は千葉県で犬猫、小動物の一般診療に従事しています。
猫とフェレットとクォッカが大好きです。

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