ペットがゲホゲホしてる?咳から考えられる病気の種類と対策

2024/04/02

ペットがゲホゲホしてる?咳から考えられる病気の種類と対策

咳をする病気の緊急性

最近ペットの咳が多いな、呼吸の音がおかしいな…。

そのように感じたことのある飼い主さんは少なくないと思います。
これらの症状は高齢の子に多く見られますが、若い子でも出てくることがあるのです。

一言に咳といっても原因は様々。そしてその原因によって緊急性が大きく変わってきます。
咳が起きる仕組みは、喉より下の気管以降にセンサーがついており、
そのセンサーになんらかの刺激が加わることで脳にある咳中枢が咳を起こします。

若いワンちゃんで要注意の「ケンネルコフ」

気管・気管支炎は最も多い咳の原因です。
若いワンちゃんは「ケンネルコフ」という名前で知られている犬伝染性気管気管支炎によって咳を示します。
この病気の原因は様々なため対症療法で治療していくことになりますが、重症化すると肺炎に移行することもあります。

また実は単純なケンネルコフではなく、(滅多にないですが)ジステンパーウイルス感染症の可能性もあります。
まだ体力が少ない子犬の場合はこじらしてしまうと命に関わることもあるので注意しましょう。

猫の慢性発咳、猫風邪・猫喘息

猫の慢性発咳、猫風邪・猫喘息

ネコちゃんも同様で、感染性に咳やくしゃみを引き起こす病気があります。
多いのは猫風邪として知られる猫上部気道炎です。

主に鼻炎や結膜炎を起こす病気ですが、口内炎、喉頭炎、気管支炎などを併発することもあり、
発現する部位によっても生じてくる症状が変わってきます。

この病気はあまり重症化することはありませんが、
一時的に良化したようにみえても、体調不良など免疫力の低下で症状が再燃することがあります。

鼻炎の症状があるときには鼻水などの分泌物のために外鼻孔がふさがれ呼吸がしづらくなったり、
感じる匂いが弱くなることで食欲低下の原因になったりします。
また、口内炎症状がある子の場合には痛みのため食欲が低下することもあるので、
日頃からしっかりご飯が食べられているか、口周りを気にして手で掻いていないか見てあげましょう。

ネコちゃんの咳の原因には猫喘息もあります。
発症年齢は2~3歳が最も多く、最初は軽い咳から始まってきます。
また呼吸の速度が早くなり、日常的に動きたがらないことが増えてくるなどの行動が手がかりになります。

猫喘息の怖いところは少しずつ症状が重篤化していくこと。
また症状が出始めるタイミングにも注意が必要で、
若いころに発症するよりも年齢が上がってきた時に発症する方が重症化しやすい傾向にあります。

慢性化することで慢性の気管支炎になったり、
炎症による線維化で肺の柔軟性がなくなり固くなることで呼吸困難を引き起こす原因になったりします。
発作的な発咳が起きる事で突然死を招く事もある病気のため、
定期的な検診でチェックすることが予防に重要となります。

猫喘息の原因として最も考えられているものはハウスダストや花粉等に対するアレルギーですが、
アレルギー検査で原因を特定することは現代の獣医療のレベルでは現実的ではなく、
いかに早く症状を見つけて重症化しないように手を打っていくかがポイントとなってくるでしょう。

断続的な咳の原因は気管・気管支にあるかも

断続的な咳の原因は気管・気管支にあるかも

気管虚脱、あるいは気管支軟化症と呼ばれる病気は加齢と共に多くなります。
この病気は気管や気管支の管を支える軟骨がやわらかくなってしまうことで粘膜同士が触れあってしまい、
咳がでてくるものです。

特徴的な点としては、咳が断続的に発生し、
咳が出るときと落ち着いており苦しくない状態を繰り返すということが挙げられます。

咳の最後に吐き出すようなしぐさをすることも特徴のひとつ。
咳がでるタイミングとしては興奮時、ご飯を食べたとき、寝ている時や体勢を変えたときなど。

物理的な変化が原因で症状が現れるため、完全に症状を止めることは難しいでしょう。
気管支炎を併発していることもあるため、
しっかりと診断してもらい適切な咳止めを使用してうまく付き合っていくことになります。

急性の咳は緊急事態。肺炎・肺水腫を疑う

ここまでは程度の差はあれ、慢性的に出てくる咳をまとめてきましたが、
肺炎・肺水腫といった病気は急性に症状を引き起こすばかりでなく悪化するペースも早いため、
少し咳をしているなと思いつつ様子を見ていると、そのまま重症化してしまい命に関わることもあります。

これらの病気の咳の特徴は、今まで全く問題がなかったはずなのに、
急に咳が始まり、収まることなく持続することです。
伴う症状として、食欲・活動性の低下が挙げられます。

咳だけに収まらず、呼吸促拍や開口呼吸が見られるようになってくるとさらに緊急性が増していき、
顔を上に向けてあえぐような呼吸をしていると数時間の間に急変するかもしれません。
その様な呼吸様式が見られたらなるべく早く受診しましょう。

また、ごくまれにですが肺葉捻転という緊急的な手術が必要な状態になっていることもあるので、
いずれにしても早めに検査を受ける必要があるでしょう。

今回は咳から始まる病気についてまとめてみました。

慢性で少しずつ悪化していくものもあれば、急性で数時間のうちに悪化してしまうものもあります。
慢性のものは冬の乾燥した環境や低気圧、
急激な気温の変化などでも症状が悪化するため季節の変わり目は要注意。

肺水腫も多くの場合には心臓病が起因して発生しますが、気圧の変化によっても悪化していきます。
天気や気温が安定しない時期には日常の動きから注意してみてあげましょう。

病気 獣医師 いぬ

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この記事を書いた人

塩田純一郎

塩田純一郎

首都圏で5年間犬猫を中心とした診療に携わりました。
その後は病気のメカニズムや細胞たちの反応、薬の作用について勉強しています。
日常の身近な疑問や病気のメカニズムについて、わかりやすくお話しできればいいなと思っています。
よろしくお願いします。

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