猫ちゃんを探して、まっしぐら!佐原〜香取神宮編
2025/01/30

修学旅行や遠足をやり直したい
学生の頃、鎌倉や京都に行っても、古都や神社仏閣の価値が分からず、ゲームセンターや喫茶店に入り浸っていた僕。
あの頃の「自分」に言ってやりたい。「30年後、後悔するぞ」。
ただ、その時は、あの選択が「正解」だったのかもしれません。(自分の住んでいた街が城下町なので、歴史的な建造物や街並みに慣れていて、刺激を感じなかった…)
そこで、「あの日の忘れ物」を取り戻すため、高校3年生から30年遅れのプチ遠足・ミニ修学旅行を計画しました。
目的はウォーキングと「猫探し」。「猫ちゃんに出会うまでは歩き続ける」というルールを設定し、街歩きをするというだけ。商店街の路地や、神社、お寺、公園などを巡る中高年向きのウォーキングです。
目的地は千葉県の『小江戸』佐原
都心からクルマで(高速道路を使えば)1時間半ほどで訪れる事が出来る千葉県・香取市にある佐原(さわら)。
「北総の小江戸」と呼ばれる水郷の町で、かつては川越市、栃木市と並んで関東三大小江戸に数えられました。
小野川を中心に、土蔵造りの商家や町屋が軒を連ねています。
佐原駅で待っていたのは伊能忠敬

江戸情緒溢れる駅舎のJR佐原駅を降りると、目の間にドーンと鎮座しているのが、郷土の偉人「伊能忠敬」。
中学や高校時代の僕なら銅像も素通りでしたが、修学旅行のやり直しなので、歴史をきちんとおさらいします。
香取市の説明によりますと、伊能忠敬は、延享2年(1745年)現在の千葉県九十九里町で生まれ、17歳で伊能家当主となり、香取市佐原で家業のほか、村のため名主や村方後見として活躍しました。
その後、家督を譲り隠居して「勘解由」と名乗り50歳で江戸に出て、55歳(1800年)から71歳(1816年)まで10回にわたり測量を行いました。
その結果完成した地図は極めて精度の高いもので、ヨーロッパにおいて高く評価され、明治以降、国内の基本図の一翼を担ったという事です。
駅前の商店街で猫探しスタート!
駅に着いたのが、お昼の12時12分。歩き始めて、4分後の12時16分、第一「街猫」発見!
一定の距離を保ちながら、ついていくと、時計屋さんのベンチの下でお座り。

猫ちゃんの体格や、お店の方のリアクションを見る限り、地域で大切にされている猫ちゃんのようでした。
ランチは大正15年創業の老舗で
佐原と言えば、うなぎが名物なのですが、(うなぎ割烹山田など)訪れた日は土曜日で混雑していたという事もあり、視点を変えて、地元の方に愛されている1926年創業の老舗のお食事処「東洋軒」さんへ。
店内にはホンジャマカの石塚英彦さんのサインがあり、庶民的な雰囲気のお店です。名物はドライカレーにポークソテー(SPFポークを使用)を添えた「インデアンライス」という謎の料理なのですが、そこは来年で100周年というお店の看板メニュー。
柔らかく甘めの味付けのポークソテーに、スパイスの効いたドライカレー。老若男女、誰もが美味しいと思える、優しく、それでいて満足感のある絶妙なラインの味付けでした。
ゴールの香取神宮まで3.6Km
猫ちゃんを見つけたので、東洋軒でビールを飲みたくなりましたが、香取神宮までのウォーキングという目的は達成していないので我慢。
Googleマップの計算によりますと、スタートの佐原駅からゴールの香取神宮までは、徒歩49分。3.6Km。なかなかの距離がありますが、ウォーキングにはピッタリです。
散歩のコース中には、老舗のお蕎麦屋さんや、甘味処、レトロな建物をリノベーションしたカフェなど、魅力的なお店が並び退屈しません。
しかし、佐原高校を越えたあたりから、田園風景の中をひたすら歩く事になります。
「香取神宮(まで1Km)」、「香取神宮(まで)500m」、おそらく自動車向けの距離の表示だと思いますが、ウォーキングをしている僕には励みになりました。
そして、12時12分のスタートから2時間(食事の休憩や、佐原高校でフェンス越しに、ぼんやり野球部の練習を見ていたので遅くなりました)目的地の香取神宮に到着しました。
香取神宮は、下総国(現在の千葉県北部)の一宮で、全国約400社の香取神社の総本社と言われています。茨城県の鹿島神宮・息栖神社と合わせて“東国三社”と呼ばれており、その創建は紀元前600年との事。
また、明治時代以前に、「神宮」という称号で奉祀されていたのは、実は伊勢・香取・鹿島の3社だけだという事です。
朱塗りの大鳥居をくぐり、玉砂利の参道を歩いたのですが、人、人、人…。人混みの多い時間に、猫ちゃんが現れるわけがなく、出会った「街猫」はウォーキング開始時の1匹だけでした。
それでも佐原駅で可愛い街猫に出会えた事に感謝し、ウォーキングは終了。
この後、せっかちな私は路線バスを待てず、香取駅まで2Km追加でウォーキング。自宅に戻って万歩計を見たら、18968歩。約13Km歩いていました。
13Kmも歩いて、1匹にしか会えませんでしたが、その1匹のニャンコの写真を見て、ニヤニヤするのが、私のプチ修学旅行の醍醐味でもあります。
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この記事を書いた人

小谷亮介
1976年生まれ。放送作家。
5歳の時から40年以上、犬と暮らす自称「愛犬家」。
令和元年の秋に千葉などを襲った台風の前日に次男が子猫を拾い、現在は犬と猫(仲悪い!)との生活を送る。
放送作家としてはTBSラジオ「伊集院光とらじおと」、ニッポン放送「飯田浩司のOK!Cozy up!」などを担当。
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