野良猫から地域猫へ 〜TNRを知っていますか?〜

2021/12/16

野良猫から地域猫へ 〜TNRを知っていますか?〜

野良猫と地域猫って?

2011年に東京・千代田区が「猫の殺処分ゼロ」を達成したことが話題に上り、現在では犬猫の保護活動について世間の認知が高まってきたのではないでしょうか。
その中で重要となってくるのが「野良猫」を「地域猫」にして地域で管理していく方法。

野良猫と地域猫って一緒じゃないの? と思われた方。
実は大きな違いがあるのです。

野良猫と地域猫の違いとは

・野良猫
飼い主がいないので、地域の方が餌をあげていることもありますが、特に計画的な管理をしているわけではないのと、去勢避妊手術を行っていないため、毎年繁殖を繰り返してどんどん頭数が増えていきます。

・地域猫
地域の方が餌やりのルールを決めたり、トイレの設置などをしたりして、近隣住民とのトラブルをなるべく起こさないように管理している状態です。
屋外にいるという点では野良猫と一緒ですが、餌はその場であげて容器などはすぐに撤去、トイレを設置するなどの対策を行えば、餌の腐敗や排泄トラブルがかなり減ります。

また、去勢避妊手術を行い、これ以上頭数が増えないようにしています。

この野良猫を地域猫にするための第一歩である去勢避妊手術をすることを「TNR」と呼んでいるのです。

【TNRとは】
TNRとは
・Trap(捕獲する)
・Neuter(去勢避妊手術)
・Return(戻す)
の頭文字をとったもので、

野良猫をまず捕獲し(野良猫はどんなに慣れていても警戒心が強いので、捕獲器での捕獲がお互い怪我をしないのでオススメです)、動物病院で去勢避妊手術をし、手術が終わった後、経過を見て落ち着いたら元住んでいた場所に戻すという流れになっています。

地域猫の見分け方

地域猫の見分け方

地域猫は基本的に耳の一部をカットし、手術済みと分かるようになっています。
多くの場合、桜の花びらのように耳をカットされるので「さくらねこ」と呼ばれることもあります。

外でくつろいでる猫ちゃんの耳が桜の花びらのようになっていたら、この子は去勢避妊手術をして地域で管理している地域猫ですよ、という証なのです。

【地域猫活動をするには】
・まずは近隣住民とコミュニケーションをとり、野良猫の現状を把握。
・野良猫の頭数(性別も)、餌やりさんの人数、野良猫に対する苦情をまとめた上で自治体に相談。
・去勢避妊手術の予定を動物病院で組み、餌やりやトイレの設置などルールを決めます。
・去勢避妊手術が完了し、決まったルールで餌やりさんが動くようになったら野良猫は地域猫へ生まれ変わります。もちろん手術が終わった後も餌やりやトイレの管理は、続けてくださいね!

※地域猫活動の手術費用は各自治体から補助金が出ることが多いので、地域猫活動を検討されている方は各自治体に相談してみてください。また、捕獲器も各自治体の愛護センターで貸し出していることもあります。

猫が苦手で野良猫をよく思わない人もいる。
それでも飼い主のいない猫が近隣住民に悪く思われずに寿命を全うできたらいいですよね。
今回はそんな想いからできた地域猫について綴ってみました。

病気 獣医師 しつけ ねこ

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この記事を書いた人

赤松愛

赤松愛

酪農学園大学卒業。
今年で小動物臨床経験7年目。
現在は千葉県で犬猫、小動物の一般診療に従事しています。
猫とフェレットとクォッカが大好きです。

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