家で飼える「龍」タツノオトシゴの生態を調べてみた
2023/12/28

十二支で最も神秘的な辰=タツノオトシゴ
子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥。
十二支の中で唯一実在しないのが「辰」=「龍」です。
しかし、実在する龍もいます。それが、「タツノオトシゴ(竜の落とし子)」なのです。
ですがよく考えてみると、私は「タツノオトシゴ」の事をほとんど何も知らない事に気付いたので、皆さんと一緒に学んでいきたいと思います。
そこで今回は、2010年にタツノオトシゴの魅力発信と町おこしを目的として、鹿児島県に観光養殖場「タツノオトシゴハウス」をオープンされた【シーホースウェイズ株式会社】の加藤紳さんにお話を伺いました。
タツノオトシゴは白身魚だった!!
「タツノオシゴは、硬そうな外観からエビやヒトデの仲間に思われがちですが、れっきとした白身の海水魚です」(加藤さん)
ギョギョギョ!!タツノオトシゴは白身魚だったなんて。
この豆知識、飲み会で話すと30秒ぐらいは周りが食い付いてくれるので、覚えて下さいね。
タツノオトシゴの驚くべき真実、まだまだ続きます!
タツノオトシゴはオスが子供を産む

「タツノオトシゴは魚らしくなく、尾ビレがなく、立っていることが特徴です。
何よりも驚かされるのは、オスが子供を産む事。
この仕組みは、メスが産む卵をオスが『育児のう』と呼ばれるカンガルーのような袋で受取り、袋内で受精を促し、出産する事によります。
かつては、オスは卵保護をして、子供は卵の栄養によって育つものと考えられていましたが、
最近の研究ではオスが胎盤(哺乳類のものとは異なります)から栄養供給もおこなっている事が分かってきました。
すなわち、オスが妊娠する生物ということがいえるのです。地球上でも非常に珍しい生き物と言えます」(加藤さん)
タツノオトシゴはオスが妊娠し、子供を産む。この豆知識も飲み会で役立つかもしれません。
海外では「海の馬」日本では「龍」に近い
「タツノオトシゴは英語でSEAHORSE、中国語でも海馬と呼ばれ、海外では海の馬に連想される事が多いですが、日本では空想上の龍のような形態から『竜の落とし子』として、辰年に注目されます」
タツノオトシゴはペットとして飼えるのか?

「タツノオトシゴは海水魚であるため、金魚やメダカなどの淡水魚と比べますと、海水の準備や種にあわせた温度調節機などの準備が必要となります。
エサはアミエビなどをベースとした冷凍飼料をおすすめします。かつては東南アジアの海で採取された野生のタツノオトシゴが飼育対象とされてきたため、輸送のストレスや環境変化等によって、飼育困難とされてきましたが、養殖されたタツノオシゴは水槽での飼育がしやすくなってきました。近年は女性にも人気です」(加藤さん)
自宅で「タツノオトシゴを飼っている」と言えば、「ちょっと見ていこうかな」と食いつく人もいるかもしれません。
タツノオトシゴで恋が生まれる可能性も!?
タツノオトシゴは人に懐く!

「タツノオトシゴはのんびりとした性格で水槽の中でもゆったりと暮らし、人に怯えることがありません。
視覚が発達していて水槽の外の世界を良く見ているので、馴れると人の近くに寄ってきます。
タツノオトシゴの心理はまだ研究されていませんが、不思議な形や平和な暮らしぶりに癒される人が多いです」(加藤さん)
視力が良く人にも怯えなくて、懐く。この豆知識も30秒ぐらい使えますね。
年末年始にちびっ子と過ごす機会がある方は、この話題で乗り切って下さい。
整理しますと、白身魚で、オスが赤ちゃんを産んで、人に懐くというタツノオトシゴ。新たなペット候補として、検討されてみてはいかがでしょうか?
そして、タツノオトシゴに興味をお持ちの方は、「タツノオトシゴハウス」の館長・加藤紳さん
のこちらの【動画】もぜひご覧下さい。
水棲生物の飼育が初めての方は、飼育観察キットもオススメですよ!
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この記事を書いた人

小谷亮介
1976年生まれ。放送作家。
5歳の時から40年以上、犬と暮らす自称「愛犬家」。
令和元年の秋に千葉などを襲った台風の前日に次男が子猫を拾い、現在は犬と猫(仲悪い!)との生活を送る。
放送作家としてはTBSラジオ「伊集院光とらじおと」、ニッポン放送「飯田浩司のOK!Cozy up!」などを担当。
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